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ベジタリアン、ヴィーガン、マクロビ、フレキシタリアンってどういう意味?食を通じて新しい世界と出会おう!

ベジタリアン、ヴィーガン、マクロビ、フレキシタリアンの意味・違い、説明できますか?食べられるもの、食べられないものなどを簡単にご説明します。

突然ですが、アナタは食生活に気を使っていますか? 口から取り入れた食材が、アナタの身体を作り、体内のあらゆる機能を働かせるチカラとなっていることに気づいていますか?

健康的な食事風景イメージ

世界を見渡すと、食に関する様々な嗜好があります――ベジタリアン、ヴィーガン、マクロビオティック、そして最近では「フレキシタリアン」――これらの食事法を実践されている方々でなければ、すべての違いはなかなか把握できないのではないかと思います。

そこでここでは生きていくために欠かせない「食事」に注目し、エシカルな食生活にも関わるベジタリアン、ヴィーガン、マクロビオティック、フレキシタリアンといった食に関する用語についてご説明します!

宗教、健康、道徳、安全性…様々な理由が食に影響!

まず前提として、世界には様々な理由から、口にする食材の種類を限定する考え方があります。代表的な理由としては「宗教上」「自身の健康上」「道徳・倫理(エシカル)上」「食の安全上」などが挙げられます。

「宗教上の理由」とは、たとえばヒンズー教では牛はシヴァ神の乗り物であり聖なる生き物であるため、牛肉の摂取を禁じています。

またユダヤ教では、「反芻し蹄が分かれているもの(牛、羊など)」は生き物のなかでも食べて良いが、うさぎなどは食べてはいけない、というように細かな規定があります。

イスラム教は豚肉の摂取を禁じています。

※それぞれの宗教、宗派によってより細かな規定があります。
なお、イスラム教が定めるイスラム法に則った食事を「ハラール(または「ハラル」)フード」と呼びますが、ハラールは食事内容のみならず、生き方全般に関わる法を指します。

「道徳・倫理(エシカル)上の理由」とは、「動物の権利」(アニマルライツ)を守るために、人間の都合によって不自然な形で飼育され殺される動物を口にしない、という考えを指します。

日本でも明治時代以前までは菜食主義が基本となっていましたが、現代では食に関する厳格な主義を「特別持っていない」ほうがまだまだ多数派の傾向にありますね。

ベジタリアンって何?

ベジタリアン(Vegetarian)とは「菜食主義」を意味し、基本的には野菜・果物・種実類(ナッツなど)・豆類・海藻類・菌類(きのこ)といった植物性の食品・食材のみを食します。

※ベジタリアンは「何を食べ、何を食べないか。また使用しないか」によって、さらに細かく分けられています。後述するヴィーガン、マクロビアンなどもベジタリアンのひとつです。

1847年に『英国ベジタリアン協会』が発足され、その際に「ベジタリアン」という語が始めて使われました。語源はラテン語の“vegetus”(健全な、元気・活気のある)。

野菜という意味の英単語「ベジタブル」(vegetable)自体も、元々「元気づけるもの」という意味から生まれているのです。

2014年に実施されたNPO法人アニマルライツセンターの報告によると、日本のベジタリアン率は4.7%(ヴィーガン含む)とのこと。

アメリカが5%、ドイツが8~9%なのに対して台湾が13%と高く、小学校にも「週一菜食」(Meat Free Mondays)が取り入れられています。

ヴィーガン(ビーガン)って何?

ヴィーガン(Vegan)もまた、ベジタリアンと同じくイギリス発祥の言葉。

考え方によって複数に分けられるベジタリアンのひとつであり、動物性のものは乳製品・卵・ハチミツを含め一切口にせず、さらには衣食住すべてのシーンにおいて動物性のもの(革製品など)は一切使用しない「完全ベジタリアン」なのです。

ヴィーガンの食事イメージ

2014年の報告では、日本のヴィーガン率は2.7%。ちなみにアメリカは2.5%、ドイツは1%です。

ドイツをはじめ、ヨーロッパではベジタリアン率自体は10%前後ながらヴィーガン率は1~4%程度――その理由は「チーズ(乳製品)は食べるよ!」という人が多いからです。

しかしここ数年でヴィーガン用のチーズなども売られるようになってきているため、ゆっくりとヴィーガンの方が増えてきている傾向にあります。

日本においても若い層を中心に、アニマルライツを重視したエシカルな考え方が自然と広がり、ヴィーガン率が増えています。

マクロビオティック(マクロビ)って何?

マクロビオティック(Macrobiotic、略してマクロビ)を実践する「マクロビアン」(穀菜人)もまた、ベジタリアンの一種です。

マクロビオティックな食材イメージ

マクロビオティックとは「macro+bio+tic」=「大きな+生命+学」という合成語。日本人の桜沢如一(さくらざわ ゆきかず)氏が1920年代後半頃から講演会などを行い、世界的に広めました。

桜沢氏自身が若いころ、病弱だった時に石塚左玄の食養法を実践して健康となったため、その食養法をさらに発展させたのがマクロビオティックの始まり。原則として「身土不二」「一物全体」を掲げています。

「身土不二」とは、人間の身体も植物も自然環境と一体であるため、旬の食材はその時期にのみ食するのが健康に良い、という意味。

また「一物全体」とは、食材は丸ごと食べてこそ、バランスよく栄養素を取り入れられる、という意味です。そのためたとえば「白米ではなく玄米を」「野菜は皮や葉まで」食べるのです。

また「陰陽調和」といった東洋思想も反映されています。

自然の恵みを与えられるままに丸ごと食べることで、環境にも優しく健康にもなれる、というエシカルな食事法と言えますね。

フレキシタリアンって何?

ここまでの用語の意味を読むと、「とても私には一生◯◯だけ、◯◯は食べてはいけない、というルールは守れない」とベジタリアンになることを断念してしまう人もいるかもしれません。

そこでご紹介したいのが、「フレキシタリアン」です!

フレキシタリアン(Flexitarian)もまた、ベジタリアンの一種。その語の成り立ちは「フレキシブル(flexible)+ベジタリアン(Vegetarian)」であり、意味は「柔軟なベジタリアン」です。

フレキシタリアン

「柔軟(フレキシブル)」とつくことから想像できるように、厳密に必ずベジタリアンのルールを守らないといけないことはなく、「基本的には動物性の食材は食べないベジタリアンだけど、時にはお肉を食べることもありますよ」という姿勢でOK!

これならいきなりこれまで食べていた動物性の食材をすべて我慢してストレスをためることなく、食生活の見直しを自分のペースですることができますよね。

ただし、ベジタリアンの一種であることから推測できるように、フレキシタリアンのベースは菜食主義。そのため動物性食品を摂取する回数は、出来る限り減らす方向で食生活を送るのが基本です。

日本では、ベジタリアンやヴィーガン向けのカフェやレストランが増えてきたとはいえ、未だそれほど十分にお店があるわけではありません。

またベジタリアンの方が「ベジタリアンではない」友人たちと食事をする際、お店やメニュー選びに自分も相手も困ってしまう……、というケースはありがち。

そのため外食時は動物性食品も食べて良い、というようにフレキシブルに食事内容を捉えれば、このような外食に対するストレスが減り、楽しくベジタリアン生活を続けることができるのです。

自らの選択が新しい出会いを生むかも!

何を食べ、どのような健康状態になるのかは「個人の自由」という考え方もあり、何事も強制はできません。

しかし食事は(ほとんどの人にとって)毎日一生涯必ず行うものであり、食事によって身体も心も育まれていくと考えれば、ひとりひとりの食事に対する姿勢が社会の方向性にまで影響を与えている、と言っても大げさではないのです。

ファラフェルボール

もちろん植物性の食品・食材であろうとも、どのような肥料などを与えられて育っているのかは、消費者にはなかなか判断はできません。

ですがたとえば「オーガニック認証を受けている」モノを可能な範囲で選ぶなど、自分なりの基準を設けて、無理のない範囲で食生活を変えてみることも、思わぬ新しい世界との出会いにつながるのではないでしょうか。

この記事を書いた人

ライター:奥田真由子

AEAJ認定アロマテラピーアドバイザー、AEAJ認定環境カオリスタ、AEAJ認定ナチュラルビューティスタイリスト。京都府立大学大学院英語英米文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。文学研究を通して社会と人のあり方を考えていた経験から、国内外エシカル関連の情報を「肩ひじ張らずに」探求したく日々勉強中。