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オーガニック、ロハス、エシカル、フェアトレードの意味の違いって?オーガニックがエシカルな理由とは

オーガニック、ロハス、エシカル、フェアトレードの意味・違いについて簡単にまとめました!オーガニックは無農薬じゃない? オーガニックだから安全というのは間違い!?ロハスって日本だけで広まってる用語!?フェアトレードはなぜ良い事なの?など、エシカルに関連する注目ワードについて分かりやすくご説明します。

(毎年5月第2土曜日)世界中でフェアトレードをアピールする日。5月は世界フェアトレード月間です!

ここ数年ですっかり定着した感じのある「オーガニック」(organic)、「ロハス」(LOHAS)、「エシカル」(ethical)、「フェアトレード」(fair trade)という言葉ですが、これらの意味の違い、きちんと説明できますか?

フェアトレードの農作物イメージ

「オーガニックコスメとは言うけれど、ロハスコスメとは言わないよね?」「ロハスとエシカルって、なんだか似ている感じがするんだけど……」「フェアトレードの商品はオーガニックで無添加、って意味でしょ?」

確かになんとなくステキなカタカナ言葉がひとり歩きすれば、こういう意見が多くなるのも当然ですよね。そこで今一度「オーガニック」「ロハス」「エシカル」「フェアトレード」の意味の違いについて、ここでおさらいしてみましょう!

オーガニックってどういう意味?

「オーガニック」(organic)とは、日本語で「有機の」という意味であり、たとえば「オーガニック野菜」とは「有機栽培で育てられた野菜」を指します。

よく混同されますが、オーガニックは「無農薬」という意味とも異なるのでご注意を!

では「有機栽培」とはどのような栽培方法かというと、化学肥料・農薬など「人工的な薬品」は使用せずに、自然の恵み(太陽光、土、水、動植物の成分など)のみで栽培すること。

日本国内でのオーガニック食品の目印は「有機JASマーク」(2000年より。農林水産省認定)がついているかどうかです。

※有機農産物、有機農産物加工食品のみ、JAS法に則った検査・認証が義務づけられています。畜産物、水産物(加工品含む)、繊維、化粧品などは義務づけられていません。

ちなみに、JAS(日本農林規格協会)が認定している農薬31種は使用しても良いとされています。そのため「オーガニック=無農薬」とは限らないのです

では、「『オーガニック』なものは化学薬品を使っていないから、食べたり使ったりする人間にとって安全な食品や製品ってコト?」と思うかもしれませんね。

オーガニックには、もちろんそのような「利用する人の健康を守る」面もあります。しかしオーガニックに関する取り組みには、(一般的にはあまり意識されていませんが)もっと広い視野での目的があるのです。

たとえばアメリカの「有機食品生産法」や日本の「有機農産物の日本農林規格」では、「農薬と化学肥料を『3年以上』使用しない田畑で栽培したもの」を「オーガニックな農産物」の条件に置くように、オーガニックの目的には「自然との共生」があるのです。

さらに、「環境保護・保全」「(地産地消などの)地域文化の保全」のように環境と文化を守る目的があり、「健全な社会づくり」として世界規模での子供の就労問題や生活環境の格差の解消を目指しているのです。

ロハスってどういう意味?

ロハスとは英語の略語。“Lifestyle of Health and Sustainability”(直訳すると「健康で持続可能な生活様式」)の頭文字をつなげて“LOHAS”と書きます。

ロハスの始まりは1990年代後半のアメリカ、コロラド州ボールダー周辺。自然環境保護や農薬汚染問題など、これからの人間の健康と環境に対して危機感を抱いている人々が望むライフスタイルに対する価値観に、社会学者などが名称をつけ、「LOHAS(ロハス)」というマーケティング・コンセプトが生み出されました。

そのためアメリカでは「ロハス」という言葉自体は、一般の方の認知度は低く、日本のようにファッション要素を感じさせつつ、環境意識の高いライフスタイルを示す用語としては広まっていません。

本来ロハスが意味するのは、「経済活動を優先させるがために環境汚染・自然破壊を繰り返し、このまま地球環境に負荷をかけ続けることが『持続可能』な豊かな社会と言えるのか、と疑問を持ち、無理をせずに環境や健康に良いナチュラルなモノや考え方を取り入れようとする生活様式」のこと。

ハーブなどのナチュラルな雰囲気

食物や化粧品、服飾などの物質に対してのみならず、ヨガを心身の健康のために取り入れるなどの「ライフスタイル全般」を含みます。

「ロハス」を重視する層はアメリカでは人口の3割程度を占めており、日本を含め今後も増えていくと予測されます。

■サステナビリティ(持続可能性)について詳しくはこちら

エシカルってどういう意味?

1980年代頃から欧米で使用されている「エシカル」(ethical)とは、日本語で「倫理的な」という意味です。

簡単に言うならば、「環境、自然に対する倫理」「アフリカをはじめとした貧困地域に対する倫理」「子供、女性、小規模生産者など、立場の弱い労働者への搾取に対する倫理」など、幅広く適応されます。

そのため先述した「オーガニック」(人工的な薬品は使わずに有機栽培で育て、環境や人、自然全般に配慮する)や「ロハス」(オーガニックな食材を選ぶなど、健康かつ環境に配慮したモノ・コトを選ぶライフスタイル)は、「エシカル」な考え方に含まれる、とも言えます。

植物と触れ合う子供

エシカルは単体で使用されるだけでなく、「エシカル消費」「エシカルファッション」というように、複合的な言葉で表現されることも多くあります。

エシカル消費とは「倫理的消費」であり、自然環境や労働環境などに配慮して作られ販売されている製品を選んで購入することを指します。

また「エシカルファッション」とは、上記のように環境に配慮されて作らており、さらにはそれを購入することで貧困地域への寄付や劣悪な環境にいる女性の自立を助けるなど、社会貢献ができるファッションアイテムやブランドを指します。

■エシカルについて詳しくはこちら

フェアトレードってどういう意味?

「フェアトレード」(Fair Trade)とは、直訳すると「公平貿易」。発展途上国の生産者が先進国の取引先に搾取され、不当な低価格や劣悪な労働環境・条件を強いられることがないように、双方が納得できる適正価格で取引をする、という意味です。

そのためフェアトレード認定を受けている「フェアトレード認定商品」を購入することは、「エシカル消費」に当てはまり、またその商品がファッションアイテムの場合は、「それはエシカルファッションである」とも言えます。

■フェアトレードについて詳しくはこちら

オーガニック、ロハス、フェアトレードはエシカルに含まれる!

オーガニック、ロハス、エシカル、フェアトレード……。並べるとなんだか頭がグチャグチャになりそうですが、1つずつの意味を確認すれば、すべては倫理的な(エシカル)考え方や行動姿勢を表す言葉なんですね。

たとえば、身体や自然環境のために無理なくオーガニックな製品を選び、自分らしく心地の良いロハスなライフスタイルを求め、フェアトレードをきちんと実践している企業のフェアトレード認定商品を購入することで、地球規模のエシカル消費を行う。

オーガニックコットンの服

「環境保全のために!」「チャリティーをしないと!」と頑張りすぎることなく、日常生活のなかでちょっと想像力を働かせてみるだけで、エシカルな世界が広がるかもしれません。

はじまりは「オシャレっぽい」「ファッション性がある」「雑誌やメディアで見たことがある」といった興味本位からでもOK。しかし一時的な興味だけで終わるのではなく、持続可能な未来を見据えて、エシカルな視点を持ち続けてはいかがでしょうか。

■オーガニックコットンやGOTSについて詳しくはこちら
『オーガニックコットンとは|普通のコットンとの違いは?綿花栽培の現実とフェアトレードな試み!』

■ミツバチ大量死と農薬問題について詳しくはこちら
『ミツバチ大量死とネオニコチノイド系農薬の関係|世界で規制される農薬問題と日本の現状』

■コーヒー産業にまつわる問題について詳しくはこちら
『フェアトレードとコーヒーの真実|コーヒー生産者の実情とフェアトレード認証コーヒーの重要性』

この記事を書いた人

奥田真由子

AEAJ認定アロマテラピーアドバイザー、AEAJ認定環境カオリスタ、AEAJ認定ナチュラルビューティスタイリスト。京都府立大学大学院英語英米文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。文学研究を通して社会と人のあり方を考えていた経験から、国内外エシカル関連の情報を「肩ひじ張らずに」探求したく日々勉強中。