オフィス用品や日用品の通販で知られるアスクル株式会社が、最新のサステナビリティレポート「ASKUL Report 2025」を発表しました。本レポートでは、アスクルが目指す企業の方向性や、環境への配慮、社会課題の解決に向けた具体的な取り組みがわかりやすくまとめられています。
なかでも注目したいのは、「エシカルeコマース」と呼ばれる取り組みです。これは、アスクルを使うこと自体が、便利でありながら環境や社会にも「うれしい」選択になる新しいECの形です。今回は、具体例を交えながらエシカルeコマースの魅力を紹介します。
目次
アスクルとはどんな会社?
アスクル株式会社は、東京都に本社を置き、オフィス用品や日用品の通信販売を中心に事業を展開する会社です。創業以来、「仕事場とくらしと地球の明日に『うれしい』を届ける」ことを企業の目指す価値として掲げています。
アスクルは、企業向けに商品を販売する「BtoB(Business to Business)」と、個人向けに販売する「BtoC(Business to Consumer)」の両方のECサイトを運営しています。BtoBは会社や団体向けの販売、BtoCは一般消費者向けの販売と考えるとイメージしやすいでしょう。
単に商品を販売するだけでなく、物流や販売、商品開発まで一貫して管理することで、どなたでも便利に使える仕組みを整えています。また、環境に配慮した商品や社会課題の解決にも力を入れており、こうした考え方を「サステナビリティ経営」として事業戦略の中心に据えています。
こうした理念や取り組みを背景に、アスクルでは単なる便利な通販サービスにとどまらず、商品を購入すること自体が社会や環境に「うれしい」影響をもたらす仕組みをつくっています。これが、同社が提唱する「エシカルeコマース」です。
Photo on アスクル株式会社
エシカルeコマースとは?
エシカルeコマースとは、便利なECサービスであると同時に、利用することで社会課題や環境問題の解決にも貢献できる仕組みです。
たとえば、アスクルで商品を購入することで、使われなくなった資源の再利用に参加できる、廃棄ロスを減らす取り組みに貢献できる、環境に配慮した商品を選びやすくなる、といった形で日常の購買が社会的な価値につながります。
この取り組みの大きな考え方が「トレード・オン」です。社会的価値の高い商品やサービスは、必ずしも利益につながらない場合があります。しかし、アスクルでは社会価値と経済価値を両立させることで、持続可能なビジネスモデルを構築しています。
短期的な利益だけでなく、長くアスクルを利用してくれる顧客や取引先を増やすこと、さらに従業員やパートナーの満足度を高めることも重視しています。
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商品環境スコアで「環境に優しい」を見える化
アスクルでは2010年から「商品環境スコア」を導入しています。これは、商品開発の段階で、どのような工夫をすれば環境にやさしい商品になるかを可視化するための仕組みです。
2021年には、評価の軸を「脱炭素」「省資源・資源循環」「生物多様性保全」の3つに整理し、30項目にわたって定量的に評価。たとえば、同じノートでも、再生紙を使用しているか、包装は簡素か、輸送時のCO₂排出量は少ないかなど、細かくスコア化されます。
2024年にはさらに基準を見直し、サプライヤーがSBT認証(温室効果ガス削減目標の国際認証)を取得することで、スコアが高くなる仕組みも導入しました。
購入者は、WEBサイトで「どの商品がより環境に優しいか」を一目で比べることができ、自分の選択が環境保全につながることを実感できます。
さらに、アスクルの取り組みは個人だけでなく、企業の購買担当者にも役立ちます。企業が大量に購入する場合でも、環境配慮度の高い商品を選びやすくなるため、組織全体でサステナブルな選択を広げることが可能です。
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資源循環プラットフォームで廃棄を減らす
アスクルは、大量のプラスチック製品を扱う企業として、資源を有効活用する取り組みに早くから力を入れてきました。2022年に立ち上げた「資源循環プラットフォーム」では、使用済みクリアホルダーを回収して再生材に変え、再び商品として届ける仕組みを構築しています。
たとえば、MatakulクリアホルダーA4は100%再生材、平台車は50%再生材を配合して製造。こうした製品を使うことで、消費者は「使った後も資源を無駄にしない選択」ができます。
企業側にとっても、再生材を活用することで廃棄コストの削減や、サプライチェーン全体での環境負荷低減に貢献できます。さらに、この取り組みは社会全体の循環型経済(サーキュラーエコノミー)の促進にもつながります。
つまり、資源を「使って捨てる」のではなく、「使った後も価値を残す」流れを作ることができるのです。
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Go Ethicalで商品廃棄ロスを削減
「Go Ethical」とは、メーカー側で廃棄される予定だった商品を、品質に問題がない限り、アウトレットとして販売する取り組みです。これにより、商品を無駄にせず、購入者もお得に手に入れることができます。
ポイントは、販売時に「なぜこの商品がGo Ethical品なのか」をきちんと表示することです。これにより、消費者は単に安く買うのではなく、環境や社会に貢献する購買ができます。
現在は、在庫の戻り品やパッケージ不良品などが対象ですが、今後は生産時に出る端材や規格外品にも対象を広げる予定です。これにより、サプライチェーン全体で無駄な廃棄を減らす仕組みをさらに強化していきます。
メーカーにとっても、在庫ロスの削減や廃棄コストの抑制だけでなく、正規品販売のブランド価値を守ることにつながります。消費者とメーカー、双方にメリットがあるため、参加するだけで「うれしい選択」となります。
2050年ビジョンに向けた挑戦
アスクルは2050年を起点に、2035年までに既存事業50%・新規事業50%の売上構成を目標に掲げています。
PB(プライベートブランド)商品では、「グリーン」「循環性」「社会課題対応」を標準として開発されており、BtoB市場を中心に持続可能な社会と企業成長の両立を進めています。
専門家やNPOも、資源循環や再生可能エネルギー導入、エシカルeコマースの革新を高く評価。アスクルは、利益と社会価値を同時に追求する「サステナブル・ハブ」として期待されています。
日常の購買で「うれしい」を実感
エシカルeコマースは、商品を選ぶだけで廃棄ロス削減に貢献でき、環境に優しい商品の利用も広げられる新しい購買体験です。
日常のオフィス用品や日用品を通して、社会課題や環境保全に参加でき、便利さとサステナブルを両立させることができます。あなたも、ぜひ日常生活に取り入れてみませんか。











