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食品ロス(フードロス)問題|フードシェアリングって?食料廃棄の膨大な量と「もったいない」実践のススメ

2023年1月6日フードロス対策になる賞味期限間近などのワケあり商品をお値打ち価格で販売している会員制通販サイト「トクポチ」情報追記【食品ロスとはなに?フードロス(Food loss)、食料ロスの意味と現状・原因まとめ】食べ残しにはお持ち帰り用「ドギーバッグ」?フードバンクってなに?国内でも広がるフードシェアリング情報。賞味期限と消費期限の違いって?日本・世界の食品ロス問題とご家庭から出来る「もったいない」について分かりやすくまとめました!

毎年10月は【食品ロス削減月間】、10月16日は【世界食料デー】

みなさんは「フードロス(Food loss)」「食品ロス」「食料ロス」という言葉を聞いて、どのようなイメージを持たれますか?

これらはすべて同じことを意味する言葉――食べ残し、売れ残りや賞味期限が過ぎて廃棄された「まだ食べられる状態の」食品・食材を指します。

スーパーマーケットの生鮮食品

都市部を中心に、見渡せば当たり前のようにレストランやカフェ、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの食品を扱うお店が数多くある日本。

ほとんどの場合、お腹が空けばすぐになにかしらの食品・食料を購入できる環境にあります。

ですが冷静に考えてみれば、これらすべての食品がすっかり全部誰かによって食べられ、ほぼ廃棄されることがない……、なんてことは不可能だとすぐにわかるはず!

そこで日本をはじめ世界中の先進国で問題になっている「食品ロス(フードロス)」について、情報をまとめました。

「そういえば今日、賞味期限が1日過ぎた食品、ポイって捨てちゃったな」という心当たりのある方は(筆者もそういう経験がたくさんあります。反省)、ぜひご一読ください。


おトクなお買い物でフードロス削減に貢献 Kuradashi(クラダシ)

日本国内での食品ロス量は?

消費者庁が発表している令和4年度版(2022年度版)の『食品ロス削減ガイドブック』によると、日本国内での年間の食品ロス量はおよそ500万トン。

国内での年間の食品廃棄物の量2,372万トンのため、そのうちのおよそ522万トンが「食べられるけれども捨てられた」食品なのです!

これは日本国民一人当たりに換算すると、全員が毎日「おにぎり1個分(約113g)」の食品を捨てていることになります。

「たしかにすごい量の食品が捨てられてるのは分かるけど、いまいちイメージが……」という方もいるかと思います。

ですが、先述した年間での世界規模の食料支援量(飢餓に瀕した人たちに渡された食料量)がおよそ420万トンということを知れば、「日本国内のみで廃棄される食品量のほうが約1.2倍」(『食品ロス削減ガイドブック』より)という驚くべき事実が見えますよね。

外食時の食べ残しには「お持ち帰り用バッグ」!?

食品ロスの問題は数年前から世界的に指摘されていますが、残念ながら日本では減少しているとは言えないのが現状です。

様々な要因がありますが、まず日本では飲食店での「食べ残し」問題があります。正直に言うと、筆者も食べきれずに残してしまう経験が幾度もあり、そのたびに「もったいないけど、持って帰る訳には……」と思っていました。

ですがたとえば主にアメリカでは以前から、食べきれなかった食事は通称「ドギーバッグ (Doggy Bag)」と呼ばれるお持ち帰り用の容器に入れてもらい、自己責任で持って帰ることができる習慣が普及しています。

ちなみに「ドギーバッグ (Doggy Bag)」という名称の意味は、「犬用の袋」。昔、「犬のエサ用に持って帰る」と言って体裁を取り繕い(もしくは本当にペット用の時もあり)、食べ残しをおうちに持って帰りやすくしたのが、容器の名前の由来だとされています。

※今では単に「ボックス (Box)」「パック (Pack)」とだけ呼ぶほうが多い、とも言われています。

現代日本では衛生面の問題(+「恥ずかしい」という気持ちも否めませんよね)などもあり、なかなか「ドギーバッグは一般的」とは言えません。そこで日本国内で活動されているのが、「ドギーバッグ普及委員会」です。

ドギーバッグ普及委員会は2009年に設立されている特定非営利活動法人(NPO法人)。

行政やその他の各種団体、メディアなどを通じてドギーバッグの知識を広めるとともに、環境に優しく、さらには食材や料理の作り手への敬意を伝えることを活動趣旨としています。

ドギーバッグ
※ドギーバッグ普及委員会公式HPより

先述したように、ドギーバッグが普及しているアメリカなどではお店側が持ち帰り用容器を出してくれることがよくあります。

しかしドギーバッグ普及委員会では、プラスチック容器のドギーバッグを「自分用」にして、食中毒などに注意しつつ衛生的に繰り返し使用することを推奨しています。

※詳しくはドギーバッグ普及委員会HPにある、「ドギーバッグお持ち帰りガイドライン」をご覧ください。

フードバンクって?

食品ロス削減を目指す活動として、「フードバンク」という言葉も使われるようになってきています。

「フードバンク」とは、直訳すると「食料銀行」――「食料・食品をどこかに預けるの?」と疑問に思った方もいるかもしれませんね。

フードバンクは、まだ食べられるのに廃棄されてしまう食品・食料「食品ロス」を、食事に困っている人たちや福祉施設などに届ける活動を指します。

このフードバンク活動を日本で初めて行っているのが「認定NPO法人セカンドハーベスト・ジャパン」(Second Harvest Japan、略称 “2HJ”)

2010年から炊き出しのための食材を集める連帯活動をスタートし、徐々にメディアなどでも取り上げられるようになりました。2011年の東日本大震災の際は被災地支援のほか、都内の帰宅困難者への炊き出しなどの活動も行っています。

2014年には農林水産省後援「第一回食品産業もったいない大賞」を受賞。2017年には食事提供、学習支援、体験・交流プログラムなどが無料で利用可能なKids Café(キッズカフェ、こども食堂)オープンも話題となっています。

セカンドハーベスト・ジャパンは、フードバンク活動として食品製造業者や卸店などと提携し、なんらかの理由によって廃棄処分される余剰食料を寄付してもらい、日本全国の食料を必要としている提携団体に届けています。

この活動は食品ロスを削減するにとどまらず、社会全体に関わるフードセーフティーネットとしても機能し、

すべての人が、経済レベルに関係なく、明日の食事について心配すること無く、いつでも必要なときに栄養のある食べ物を得ることができる社会

(セカンドハーベスト・ジャパン公式HPより)

を目指して広がっています。個人としての食料品の寄付も受け付けられているため、ご興味がある方はぜひHPをチェックしてみてくださいね。

■セカンドハーベスト・ジャパン公式HP

フードシェアリングも注目

最近では「フードシェアリング」というウェブサービスも、日本国内で登場し始めています。

フードシェアリングとは、閉店時間前に余ってしまった食品などを抱えている飲食店と、一般の消費者をつなぐサービスのこと。

店舗側がこれまでは(まだ食べられるにも関わらず)破棄するしかなかった食品の在庫をお求めやすい価格で提示し、それをアプリなどで見た消費者側がコスパ良く食品を購入できる――相互にメリットがありつつ食品ロスも防げる点が注目されています!

■フードシェアリングサービス例:「TABETE
(開発運営会社:株式会社コークッキング https://www.cocooking.co.jp/

TABETE - 食品ロスを削減するフードシェアリングサービス 使い方
※上画像はTABETEの使い方です。TABETE公式HPより。

食品ロス予備軍を食べ手に届けたい!

株式会社ビューティフルスマイルが運営する「ロスゼロ」は、食品メーカーと食べ手(消費者・購入者)をつなぐプラットフォーム。

(後ほどご説明する)「3分の1ルール」による在庫余剰や賞味期限問題・返品などの問題により、商品である食品が行き場を失っている食品メーカーから受け取った食品を、「ロスゼロ」がEC(オンラインショップ)やイベント・食堂などで活用(通常よりもお求めやすい価格で販売したりする)し、購入者から受け取った商品代金をメーカーに支払うという仕組みです。

ロスゼロ※上画像はロスゼロ公式サイトより。

さらに、利益の一部は途上国の教育の質向上にも充てられる仕組みとなっています!

「消費者・購入者」「メーカー」「ロスゼロ」「日本社会」「途上国の子どもたち」が笑顔になれる「5方良し」で、SDGs実現に向けて実践的な活動を行っている事業として注目されています。

※株式会社ビューティフルスマイルは、大阪府の食品ロス削減推進パートナー認定企業であり、消費者庁や農林水産省のHPで食品ロス取扱事業者として正式に掲載されています。

※※※【新型コロナの影響で余った食品、買い取ります。】というメッセージがロスゼロ公式サイトにて発信されています!お心当たりがある場合は、ぜひサイトページをご確認ください!※※※

福袋形式でお得にフードロスの削減体験を

株式会社ウィナスが運営する通販サイト「SUKUERU(スクエル)」は、賞味期限間近や季節商品の入れ替えなどで店頭に並べられなくなった商品、パッケージが古くなってしまった商品、箱・パッケージのキズやつぶれなどの商品といった訳あり商品を、複数サイズの福袋形式にて一般の方へ販売するインターネット通販サイト。

sukueru

商品はフードロスの削減に賛同しているメーカー・卸業者から提供されており、購入者も販売者も食品の無駄をなくして『おトクに「社会貢献」の付加価値を』(SUKUERUサイトより)日常生活の延長線上で体験することができます。

ランダムで追加される商品の入った「福袋」と「お好きな商品」を選択して購入する方式のため、新たな出合いにもワクワクしそうです!

「SUKUERU(スクエル)」

「賞味期限間近」などのワケあり商品をお値打ち価格で

株式会社STRKが運営する会員制通販サイト「トクポチ」は、『フードロスを少しでも減らし食を通じて世の中を明るくしたい』を合言葉に、賞味期限間近などのワケあり商品をお値打ち価格で販売している会員制の通販サイト。

トクポチ|0円食品ありの会員制通販サイト
すべての商品は定価の60%OFFから販売されています。中には無料の商品もあります。販売アイテムは、缶詰や飲料、サプリなど8つのカテゴリーにわけて販売されています。

「スタンダード130円/月額」と「プレミアム330円/月額」、2つの会員プランがあるため、ご自身のライフスタイルなどに合わせて選ぶことができます!

「トクポチ」


おトクなお買い物でフードロス削減に貢献 Kuradashi(クラダシ)

家庭での食品ロスを減らすには

以上は食品ロスをなくすために行われている社会的な活動のご紹介でしたが、ふと考えてみれば、ご家庭での食品ロスに心当たりはないでしょうか?

実は国内の食品ロスの約半数(年間約302万トン)は一般家庭から出ている、という事実があるのです!

日本人は鮮度に厳しい人が多く、賞味期限が過ぎた食品は「食べてはいけない」モノのように捉えがち。

外食と同じく「食べ残し」のほか、問題のない食材であっても、料理で使わず余ってしまったりすると、もったいないと感じつつも捨ててしまうことがあるようです。

冷蔵庫内の食品イメージ

一家庭から出る食品ロスは見た目に多くないとしても、全家庭から毎日廃棄される量を想像してみると――あまりの膨大な量に驚いてしまいます!

そのため個人でもできる限り食品のムダを防ぎ、必要な量のみを購入して全てきちんと食べきることを心がけてみましょう。一人ひとりが廃棄する量を減らすだけで、かなりの食品ロスを防ぎことができるはずです!

家にある食材だけで作れるレシピアプリ「pecco(ぺっこ)」

家庭内のフードロスを減少させるだけではなく、栄養バランスよく上手に食費の節約までできるのが、【家にある食材だけで作れるレシピアプリ「pecco(ぺっこ)」(運営会社:株式会社GEEK WORKS)】です!

冷蔵庫レシピ献立料理アプリpecco(ペッコ)
※上画像はpeccoアプリインストール画面より。

peccoは「冷蔵庫を玉手箱に。」をコンセプトに、家にある食材だけ作れるレシピアプリ。

レシピは全メニュープロが考案しており、管理栄養士が食事のバランスをアドバイスしてくれる本格派なので、お子様やご高齢者がいらっしゃるご家庭や、一人暮らしで栄養バランスが乱れやすいと自覚のある方など、幅広い層に使い勝手が良いお料理系ライフスタイルアプリです!

献立を考える「名もなき家事」の改善をサポートし、家庭内のフードロス削減にもなる心強いアイテムとして注目されています。

無料でダウンロードできるため、自分でできるフードロス対策や食費の節約、お料理自体にご興味のある方など、ぜひ詳細をチェックしてみてくださいね。

賞味期限と消費期限の違い

また「賞味期限」と「消費期限」の違いを理解することも重要。

・賞味期限:この時期まではおいしく食べられます。少し過ぎても害はありません。(見た目やニオイで要判断)

・消費期限:過ぎたら食べないほうが安全です。

ということを表しています。

パックされた食材

そのためこれまで賞味期限を1日でも過ぎればすぐにゴミとして処分していた加工食品も、「見た目もニオイも問題ない」と判断できれば食材として利用することが、ムダな食品ロスを減らすことにつながります。

【補足:3分の1ルールについて】

日本には加工食品に対して「3分の1ルール」が存在し、これが食品ロスを生み出しやすいと指摘されています。

「3分の1ルール」とは、製造日から賞味期限までの期間を3分の1ずつに区切るルールです。

「最初の3分の1=卸を経由して小売店に納品するまでの納品期限」「次の3分の1=店頭で消費者に売る販売期限」「最後の3分の1=消費者が食べる期間」として設定されています。

■例:賞味期限が6か月間の場合、2か月目までに小売店に納品、4か月目までに消費者に販売する。

しかしこの期限に合理的根拠はないとされ、またこの基準は他国よりも厳しくなっています。

「もったいない」は当たり前のこと!

全世界で見ると、年間で3分の1の食品が廃棄処分されているそうです。

そのため先進国では各々に食品ロスを減らす施策がとられています。とはいえ、まだまだ食品ロスの量は膨大にあり、特に日本では「食品ロス」という考え方自体が一般的とは言えないのではないでしょうか。

しかし個々人が毎日の食事、食材の購入量・使用方法・保存方法などに工夫をし、できるだけムダを出さないようにするだけでも大きな成果を生み出します。

冷蔵庫内での保存方法

そしてこの「もったいない」の気持ちは、本来だれもが生活のなかで行ってきた「当たり前」なことだったはず、ですよね。

今日の食事に感謝し楽しみつつ、食品ロスを「無理せずに」減らしていけるように、まずはご家庭で小さな一歩から始めてみませんか。

【2019年補足:「食品ロス削減推進法」が2019年5月24日可決、10月1日から施行】

2019年5月24日、食品ロス削減を目的とする日本初の「食品ロス削減推進法」が、参議院本会議で全会一致で可決、成立しました。

※政府が食品ロス削減の基本方針を策定し、地方自治体はその基本方針を踏まえて「削減推進計画」を策定・実施していく流れ。もちろん消費者も含め、国を挙げての食品ロス削減運動です!

今後は、政府が食品ロス削減の基本方針を策定するために、関係閣僚や有識者で構成する会議を内閣府に新設。「フードバンク」活動を政府が支援していきます。

また毎年10月を「食品ロス削減月間」とし、食品ロス削減に貢献された方を表彰する、とのことです!

令和4年食品ロス削減月間の啓発ポスター

この「食品ロス削減推進法」がこれからどのような具体的な推進力を持って、食品ロス・フードロス削減を可能とするのかはまだ分かりません。

しかし、私たち消費者の意識が「『(できる限り)食品ロスしない』のが当たり前」、となるように、社会全体で変化を起こす大きな一歩になった感があります。

※※農林水産省HPより引用:「本日(2019年9月24日)の閣議決定により、『食品ロスの削減の推進に関する法律』が10月1日から施行されます。農林水産省は、消費者庁、環境省と共に、本年10月の食品ロス削減月間に、食品ロスの削減に向けた取組を進めてまいります。」とのことです。

■消費者庁HP[食品ロス削減]食べもののムダをなくそうプロジェクトについてはこちら
⇒【[食品ロス削減]食べもののムダをなくそうプロジェクト

■消費者庁HP【食品ロス削減特設サイト】についてはこちら
⇒【特設サイト「めざせ!食品ロス・ゼロ」

国連WFP協会【#ごちそうさまチャレンジ】※終了(2022/9/29~10/31)

国連WFP協会では、「食品ロス」と「飢餓」という2つの食料問題への関心を促し、さらに食品ロス削減の取り組みを通じて「寄付」ができるSNSキャンペーン「ゼロハンガーチャレンジ」を2022年9月29日~10月31日までの期間、実施しています!

【キャンペーン概要】
■実施期間:2022年9月29日~10月31日 ※終了しましたが、次回の参考までに
■主催:認定NPO法人 国連WFP協会
■キャンペーンサイト:https://www.jawfp.org/worldfoodday2022/

【キャンペーン参加方法】
「ごちそうさま写真」など食品ロス削減の取り組みをした画像を、指定ハッシュタグ「#ごちそうさまチャレンジ」「#ゼロハンガー」を付けてSNSに投稿すると、1投稿につき120円が、寄付協力企業により国連WFPの「学校給食支援」に寄付されます。

■その他SDGs関連全般のイベント情報はこちらの記事にて紹介しております。
『SDGsとは「持続可能な開発目標」!17個の目標と世界の中の日本の達成状況、SDGs基本情報まとめ』

この記事を書いた人

奥田真由子

AEAJ認定アロマテラピーアドバイザー、AEAJ認定環境カオリスタ、AEAJ認定ナチュラルビューティスタイリスト。京都府立大学大学院英語英米文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。文学研究を通して社会と人のあり方を考えていた経験から、国内外エシカル関連の情報を「肩ひじ張らずに」探求したく日々勉強中。 ※2023年3月Fmヨコハマ 「Keep Green & Blue」出演https://www.fmyokohama.jp/keep/2023/03/post-18.html

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