FOOD 公開:

アーユルヴェーダ入門編|自分の体質タイプと相性のよい食事療法で心身のバランスを取りましょう!

アーユルヴェーダ(Ayurveda)とは?意味は?アーユルヴェーダと医療は別? あなたのドーシャタイプはヴァータ、ピッタ、カパ? アーユルヴェーダに関する基本的な知識を「入門編」として簡単にまとめました!アーユルヴェーダの考え方を生活に取り入れる方法を知りたいならぜひチェックしてみてください。

「アーユルヴェーダ(Ayurveda)」という言葉をお聞きになったことはありますか?

おそらく、聞いたことがあるという多くの方が「アーユルヴェーダって、額にオイルを垂らしてマッサージすることでリラックスできる、あの南国由来の施術のことでしょ」と思われるのではないでしょうか。

アーユルヴェーダのオイルマッサージ施術シロダーラ

たしかにそのようなオイルやクリームをつかった施術「シロダーラ」も、アーユルヴェーダの考え方を反映した心身を解きほぐすヘルスケア方法のひとつ。

ですが実はアーユルヴェーダとは、単なるリラックス系マッサージを指しているのではないのです!

知れば知るほど深~いアーユルヴェーダ――そのためこの記事では「アーユルヴェーダ入門編」として、簡単にアーユルヴェーダとはどのようなものなのかをご紹介しようと思います!

アーユルヴェーダ(Ayurveda)ってなに?

アーユルヴェーダ(Ayurveda)とは、インド大陸に紀元前5~6世紀ごろには体系化されていたインド伝統医学のこと。

「ユナニ医学」(古代ギリシャ医学が起源。現在はイスラム文化圏で行われている)、「中国医学」とともに、世界3大伝統医学のひとつとして数えられています。

アーユルヴェーダの語源はサンスクリット語の「アーユス(Ayus)」(生命、生気、寿命)と「ベーダ(Veda)」(科学、知識)を合わせたものであり、「生命科学」として古くから一般の人々のあいだで受け継がれてきた医学療法を指します。

衰退した時期もあったものの、20世紀に入ってからは再注目され、現在インドでは、アーユルヴェーダ施術を行う医師(BAMS)は国家資格者となっています。

サンスクリット語とは

インドから南アジア・東南アジアで使用されていた古代語。

余談ですが、あの「カルピス」はサンスクリット語の「ピス」に、カルシウムの「カル」を足した造語、とのこと。

仏教では乳、酪、生酥、熟酥、醍醐を五味といい、五味の最高位が“サルピルマンダ”(醍醐)、次位は“サルピス(熟酥=じゅくそ)といいます。そこで本来は最高位として「サルピル」+「カルシウム」=「カルピル」となるはずが、語感を鑑みて「カルピス」となったそうです!

体の健康をつかさどるドーシャ

アーユルヴェーダの考え方として、人には「ドーシャ」と呼ばれる3つの要素があるとのこと。

【3つのドーシャ】
・ヴァータ(VATA 風と空の性質)・・・胃腸運動、筋肉運動、排せつなどを担っている。
・ピッタ(PITTA 火と水の性質)・・・胃腸の消化、代謝、産熱などを担っている。
・カパ(KAPHA 土と水の性質)・・・骨・筋肉構造、免疫機能、水分代謝などを担っている。

人はどれか一つの性質をもっているのではなく、どの性質も持っています。しかし個々人によってこれら3つの要素のバランスが異なるため、どの性質を多く反映しているかどうかでその人の体質が決まります。

3つのドーシャ

そしてアーユルヴェーダの考え方では、人は本来の3つのドーシャのバランスが取れている時は、身体的に健康な状態。

ですがどれか一つでも過剰に傾いてしまうと、体内のバランスが崩れて体調不良が起こってしまうのです!

体調不良が起こった際は、その人本来の体質に合った対処法が必要です。そのためまずは自分がどのドーシャを多く持っているのか、本来の「ドーシャタイプ」を知っておく必要があります。

心のバランスをつかさどるのは「トリグナ」

ドーシャが体の健康を左右するのに対し、心の健康を左右する要素は「トリグナ」と呼ばれています。

【3つのトリグナ】
・サットヴァ・・・純粋性
・ラジャス・・・激質(躁状態)
・タマス・・・惰性(鬱状態)

またほかにも、「免疫力を左右する3要素」「己を知る3要素」(このなかに「ヨガ」も含まれる)「エネルギーの3概念」があり、心身の健康はこれらすべてのバランスが密接に関わっています。

たとえば食事の改善だけに気を配っても、精神的なモヤモヤした感情がたまっていけば、心身の健康は改善されません。また運動だけをしても心身が健康的になる訳ではない、ということですね。

このように調べるほどに深いアーユルヴェーダの考え方ですが、この記事では体のバランスをつかさどる「ドーシャ」にのみ注目してご説明します。

■トリグナについて詳しくはこちらの記事へ
『アーユルヴェーダの心の性質「トリグナ」基本まとめ|あなたの心は動性or怠性?心身の健康を左右する食材とは』

あなたのドーシャタイプは?

ではここでは簡易的に、あなたのドーシャタイプを診断します!

※正式にはアーユルヴェーダ専門機関で、アーユルヴェーダ医師によって調べてもらうモノのため、あくまで簡易版としてお試しください。

【ヴァータタイプ】
・体型は細身、華奢
・食べても太りにくい
・筋肉が少ない
・髪が細く、ボリュームが少ない
・歯並びがよくない
・色白
・乾燥肌
・便秘がち、もしくは下痢と便秘を繰り返す
・早口でおしゃべり
・好奇心旺盛だが長続きしない
・動作が早く、落ち着きがない
・記憶力がよい反面、忘れるのも早い

【ピッタタイプ】
・体型は中肉中背の平均タイプ
・食欲旺盛で、体重の増減もある
・関節が柔らかい
・暑さが苦手、汗っかき
・体温が高い
・体力がない
・肌に赤味または黄味があり、日焼けしやすい
・下痢ぎみ
・冷たい飲食物が好き
・話し方がはきはきしている
・怒りっぽい
・計画的で完璧主義

【カパタイプ】
・体型ががっちりしていて大柄
・太りやすい、肥満傾向にある
・顎がしっかりしていて骨太
・色白でなめらかな肌
・皮膚が厚くしっとりしている
・髪が太くボリュームがある
・むくみやすい
・眠りが深く、居眠りも多い
・覚えるのは遅いが、覚えたことは忘れない
・物静か、ゆっくりとした話し方
・保守的で執着心が強い
・忍耐力があって我慢強い

一番当てはまる項目が多かったタイプが、あなたのドーシャタイプです。とはいえ、一つだけのドーシャに当てはまらず「ヴァータ×ピッタタイプ」など、複合されることもあります。

そのため上記のチェックリストは簡単な目安として考えてくださいね。

食事が健康な体作りのベース!

アーユルヴェーダでは、食事内容(食材)がよくも悪くも体を作るため、食材や調理方法、食べ方なども各々のドーシャタイプに合わせたものを取り入れるように推奨しています。

香辛料を使った食事

たとえば「〇〇という特定の食材が健康に良い」と言われブームになったとしても、(ある人にとっては健康食でも)別のドーシャタイプの方にとっては良くないこともあり得るのです!

また季節やその時々の体調によっても、体に合う食材や調理法、食べ合わせは異なるため、「この健康法を続ければよい」とは言い切れないのが、アーユルヴェーダの考え方です。

ただし一貫してアーユルヴェーダが大切にしていることは、有害な合成化学物質は体内に入れないようにして、その土地や季節にあった食材を選ぶことの有効性。

たしかに体質によって相性のよい食材が異なるとしても、「化学調味料たっぷりの食事がよい」ということは考えられませんよね。

ドーシャタイプ別、おすすめの食事内容・食材

ではそれぞれのドーシャタイプ別、おすすめの食事内容・食材をご紹介します。

「ドーシャタイプ別」とは、その性質が体内で多くならない(過剰にならない)ように、反対の性質の食材を積極的に取り入れる、という食事法を意味します。

とはいえここでご紹介する内容はほんの一部。そのためご参考程度にしてくださいね。

ヴァータタイプの食事法

ヴァータ(風)タイプの方は、冷性・乾性・動性があります。そのため体を冷やさず、重みのある食事を心がけましょう。

また動性があることから、食事時間が不規則になりがちです。

そのためヴァータタイプの方に最小限守っていただきたいのは「規則正しい食事時間に、温かい、程よくオイルを含んだ(乾性のものをしっとりさせるため)食事をする」ことです。

ピッタタイプの食事法

ピッタ(火と水)タイプの方は、熱性・微油性・動性があります。そのため適度な冷性のある乳製品を摂りましょう。ただしヨーグルトは反対にピッタの性質があるため、あまり摂らないようにしてください。

また、甘味・苦味・渋味のある野菜や果物も熱性を抑える性質があるため、積極的に摂りましょう。

ピッタタイプの方に最小限守っていただきたいのは「辛い・熱すぎる食材は避けて、水分の多い野菜や乳製品、大豆製品を摂るようにする」ことです。

カパタイプの食事法

カパ(土と水)タイプの方は、冷性、油性、湿制、重性があります。そのため重く油分を含む食事は避けましょう。

食後に水分を摂らないようにし、温野菜や香辛料、消化しやすい食材を積極的に摂りましょう。

カパタイプの方に最小限守っていただきたいのは「ショウガなど体が温まる香辛料を使った、温かい飲食物を少量摂るようにする」ことです。

混合タイプの場合は、どの性質を共通でもっているのかを意識して、その性質と反対の体質になるような食事方法を心がけましょう!

※たとえば「ヴァータ」と「カパ」の共通性質は「冷性」のため、これらの性質を合わせ持っている方は「体を温める食材」を積極的に摂りましょう。

アーユルヴェーダ入門、はじめてみる!?

知るほどに体と心、そして誰しもの生活基盤となる環境にまで心身の健康状態がつながっていることに気づかされるアーユルヴェーダの世界。

アーユルヴェーダ

アーユルヴェーダのオイルマッサージ施術やヨガを単なる美容系リラックス施術やストレッチ、ダイエット系エクササイズだと思っている方にこそ(私もはじめはそう思っていました……)、「アーユルヴェーダって伝統的な医学のひとつなんだ!」と興味を持って頂ければと思います!

■アーユルヴェーダ関連記事:トリグナについて詳しくはこちらの記事へ
『アーユルヴェーダの心の性質「トリグナ」基本まとめ|あなたの心は動性or怠性?心身の健康を左右する食材とは』

この記事を書いた人

ライター:奥田真由子

アロマテラピー検定1級、環境カオリスタ、ナチュラルビューティスタイリスト。京都府立大学大学院英語英米文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。文学研究を通して社会と人のあり方を考えていた経験から、国内外エシカル関連の情報を「肩ひじ張らずに」探求したく日々勉強中。