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ローフードの意味は?非加熱・生食と酵素の関係|ローフード食材例やおすすめの取り入れ方紹介!

【「ローフード(raw food)」とは?マクロビオティックとは違うの?】加熱しない調理方法「ローフード」は体に良いの?酵素栄養学は科学的根拠がない?ローフードと酵素の関係って?ローフーティズムとローヴィーガニズムの違いは?「ローフードレストラン」「ローフードダイエット」「ローフード健康法」など、世界的に注目されているローフードについてルールや考え方などの情報をまとめました!

しばらく前から健康法やダイエット方法のひとつとして、雑誌やメディアなどで取り上げられることが多くなった言葉に「ローフード」があります。

ローフードは健康的な体づくりを目指して生み出された食事方法のひとつであり、ここ数年で「ローフードレストラン」が増えるなど、世界的にポピュラーな広がりを見せています。

ローフード

とはいえ実際には、美容・健康情報に精通している方々を除けば、年代を問わず「ローフードって何のことなのか全く知りません」という方は多くいらっしゃいます。

反対に「ローフード生活、実践しています!」という方のほうが、現実的には少ないかもしれませんね。

そこでここでは「ローフード」に注目し、できるだけ分かりやすくその考え方についてご説明していき、(現時点で指摘されている)ローフードのメリット・デメリットをご紹介します!

ローフードってなに?

「ローフード」とは、英語で“raw food”と書きます。“raw”は「生」(なま)、“food”は「食べ物」という意味のため、簡単に言えば「火を通していない(非加熱の)、生の食べ物(を使用した料理)」を指します。

※ローフードは日本語では「生食」と書き、読み方は「せいしょく」です。
※※このローフードを摂取する自然健康法を「ナチュラルハイジーン(natural Hygiene)」と言います。
※※※マクロビオティックと混合されることがありますが、マクロビオティックは「加熱調理」を含みます。

ただし厳密に言えば、「48度以下」の調理方法であればローフードとして認められています。

ではなぜ「48度以下」で調理された「ローフード」が、健康食として注目されるようになったのでしょうか。この疑問を解くカギは「酵素」(こうそ)にあります。

2種類の酵素

酵素栄養学によると、人間の体は、体内で「酵素」というモノを作り出す働きがあります。この「酵素」は大きく「消化酵素」と「代謝酵素」の2種類に分けられます。

※「酵素栄養学」については後ほどご説明します。

【消化酵素とは】

「消化酵素」とは、名前の通り、食事として摂取した食べ物、食材を分解して消化するために働く酵素を指します。

たとえばタンパク質なら、胃液に含まれる「プロテアーゼ」という消化酵素が、タンパク質をアミノ酸に分解します。

ほかにも、デンプンは唾液に含まれる「アミラーゼ」がブドウ糖に、脂肪は膵液に含まれる「リパーゼ」が脂肪酸に分解します。

【代謝酵素】

もう一つの酵素「代謝酵素」とは、消化とは別に「生命を維持するために重要な役割を果たす」酵素を指します。

たとえば「消化酵素によって分解され、体内に吸収された栄養素を体中の細胞に届けて、新陳代謝をさせる」「毒素(有害物質)を尿や汗によって排出させる」「自然治癒力によって、自力で病気を治す」「免疫力を高める」などの働きが挙げられます。

もしもこれら消化酵素と代謝酵素が不足してしまうと、不純物が血液の中を流れてドロドロにしてしまったり、免疫力が落ちて病気になってしまったりと、健康とは程遠い状態になってしまうのです。

ちなみに人間の体内には「およそ3000種類以上(約5,000種類とも言われている)」の酵素が存在すると言われています。

消化酵素と代謝酵素の1日合計量は一定!?

消化酵素と代謝酵素は、どちらも体を正常で健康的に維持するために、毎日休むことなく働いている重要な存在です。

ですが実は、これらの酵素は無限に出る訳ではなく、両方の酵素が1日に出る『合計量』は決まっています。

つまり、消化酵素と代謝酵素が1日に出る合計量を100とした場合、もしも摂取した食べ物を消化するために消化酵素が「70」必要だった場合、その日に使える代謝酵素は「30」だけとなってしまうのです。

反対にもしもその日に使う消化酵素が「30」だけで済んだなら、代謝酵素は「70」も使える計算になります。

トマトのガスパチョ

使える代謝酵素が少ない生活習慣をずっと続けていると、当然ながら代謝酵素が行うべき働きがうまく機能しなくなります。すると先述したような「新陳代謝」「毒素排出」「自然治癒力」「免疫力アップ」などの健康を維持する働きが劣ってしまう、ということが想像できるかと思います。

ここまで読むと、「でも消化酵素の量を減らすってことは、食事の量を減らさないといけないの?」と不安に思われたかもしれませんね。ですが食事の量を減らさずに消化酵素に費やす量を減らす方法があります。

それが「ローフード」なのです。

ローフードに含まれる食物酵素

生の新鮮な食物「ローフード(肉類、魚類、野菜、果物を含む)」のなかには「食物酵素」が存在します。

なお、お味噌や納豆、糠漬けなどの「発酵食品」にも食物酵素が多く含まれているため、ローフードに含まれます。

これらのローフードを摂取すると、それらに含まれる食物酵素が消化酵素の代わりとして、消化を促してくれます。そのため体内の消化酵素を多量に使わずに、食物を消化することができます。

ただしこの食物酵素を含む酵素はタンパク質でできているために熱に弱く、およそ50度以上に加熱されると酵素としての働きを失ってしまいます。

そのため、ローフードとして認められるのが「48度以下の加熱調理」なのです。

野菜類

以上の(消化酵素、代謝酵素、食物酵素という分け方を含む)酵素に関する栄養摂取の考え方を「酵素栄養学」(エドワード・ハウエル博士が1946年の著書にて提唱)と呼び、ローフードを積極的に摂取する食事方法を守る考え方を「ローフーティズム(Raw Foodism、ローフード主義)」と呼びます。

なお、似たような言葉に「ローヴィーガニズム(Raw Veganism)」がありますが、これは「生食+ヴィーガン」を足した考え方で、動物性食品はローフードであっても食べない食事方法です。

ですがヴィーガンではない「ローフーティズム」の場合は、動物性食品もローフードなら食べてOKという考え方です。甘味もメープルシロップや黒砂糖などで摂取するため、ローフードのスイーツレシピも多数あります!

※ローヴィーガニズムを含め「厳格なローフーティズム」の場合は、肉類・魚類のほか、カフェインが含まれる飲料(緑茶、コーヒー、紅茶など)やチョコレート、アルコールなども禁じています。また甘味も果物本来の甘さ以外には認めていません。

ローフードの食材例

ローフードの一般的は食材例を以下に挙げます。

野菜類、果物類(ドライフルーツを含む)、発酵食品(味噌、納豆、ザワークラウト、リューベラクなど)、スプラウト(発芽直後の状態)、ナッツ、種子類、豆類、キノコ類、ハーブ類、穀物類、香辛料、スーパーフード系(アサイー、スピルリナ、ケール、マカなど) など

※生のナッツ類・種子類には、そのままでは酵素抑制物質が含まれています。そのため一晩水に浸して、酵素抑制物質を除去する必要があります。

酵素栄養学には科学的根拠がない!?

以上ご紹介したローフードや酵素栄養学の考え方を読んで頂くと、「なるほど、ローフードによる食物酵素の摂取って、消化酵素と代謝酵素を助けて健康を維持するのに大事なんだな」と思われたかと思います。

ですがここで「酵素栄養学の考え方やローフードの効能には、医学的・科学的・生物学的根拠がない」という反対意見が多数あることもご紹介します!

たとえば現代科学・医学的見地において、「潜在酵素、食物酵素という分け方はできない」「酵素の数が決まっている、というのは根拠がない。または科学的・生物学的におかしい」「食物が持つ酵素が消化を助けるということは、根拠がない」「酵素栄養学にはきちんとした実験結果を記した論文が出されていない」などの、酵素栄養学に対する反対意見が見られます。

ローフードは適度に取り入れてみては?

ここまで読んで頂いた方は「じゃあローフードは摂取すべきなの? しないほうが良いの?」と、困惑されているかと思います。混乱させてしまい、ごめんなさい。

ですが現時点で酵素栄養学について賛否両論があるのも事実――そこで様々な意見を比較検討し、この記事でご紹介したいのが、「体調によってローフードを食べる日を作る、もしくは1日1食はローフードにする」という方法です。

というのもローフードを取り入れることで「疲れにくくなった」「朝の目覚めがすっきりするようになった」「健康的にダイエット効果があった」「胃腸の調子がよくなった」「アレルギー症状などが軽減された」など、実際に体調が良くなった方々の意見もあるからです。

ローフードカップケーキ
※ローフード仕様のスイーツもあります。上画像は「ローフードカップケーキ」です。

たしかに毎日加工食品や加熱し過ぎて栄養素が壊れてしまっている食事を繰り返すのは、せっかくの食材の良さを台無しにしてしまっている懸念があります。

また加工食品に含まれる添加物を、不用意に体内に取り入れていることも間違いありません。

ですがたとえば穀物類は、一般的には加熱して事前に消化を良くしたほうが、胃腸の弱い方には良いでしょう。

また冷え性体質の方や妊娠中などの方は、生野菜だけを毎日摂取していると体が冷えて体調を崩すことがあります。ですが反対に体に熱がこもりやすい体質の方なら、生野菜を日ごろから多く摂取したほうが体調が良くなることもあります。

以上から、体調や体質に合わせて、まずは1日1食からローフードをはじめ、ご自身が気持ちよく過ごせるペースを見極めるのが一番だと思われます。

体は食べるモノで作られる!

「体は食べるモノで作られる」ということは頭では分かっていても、(あまり体に良くなさそうな)好きな食品や食材・食事を急にやめるのは難しいかもしれませんね。

野菜や果物のローフード

ですがもしも現在体に何らかの不調が現れていたり、これからの自分自身やご家族に対する健康管理についてお考えがあるのなら、週に1回からでもローフードを取り入れてみて、体調の変化を見てみては?

個々人によって体質は異なるため、正直どの食事療法が最適なのかは実際に試してみなければ分かりません。ですがローフードに少しでもご興味があるなら、ご自宅やローフードレストランなどで、おいしく楽しくローフードにチャレンジしてみてくださいね。

■ローフードについて学べる「日本リビングビューティー協会」公式HP

この記事を書いた人

奥田真由子

AEAJ認定アロマテラピーアドバイザー、AEAJ認定環境カオリスタ、AEAJ認定ナチュラルビューティスタイリスト。京都府立大学大学院英語英米文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。文学研究を通して社会と人のあり方を考えていた経験から、国内外エシカル関連の情報を「肩ひじ張らずに」探求したく日々勉強中。 ※2023年3月Fmヨコハマ 「Keep Green & Blue」出演https://www.fmyokohama.jp/keep/2023/03/post-18.html

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