生理による「不快感」と「行動制限」をやわらげ、女性を自由にする日本製の月経カップ「murmo」開発者の高島華子さんにインタビューしました

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Ethical Leaf編集部

一生のうちに2300日もおとずれるという生理の日。毎月の不快感や過ごしづらさから解放し、女性を自由にするアイテム・月経カップ「murmo」。
開発者の高島華子さんが感じた「初めての人にとっての使いづらさ」を解消し、毎月を楽に過ごしてほしいと生まれた日本製の月経カップのストーリーに迫ります。

不快感と行動制限をなくす月経カップ

Photo:murmo提供

――月経カップ「murmo」誕生の経緯を教えてください。

高島華子さん(以下、高島さん):じつは私自身、長い間月経カップを使ったことがなかったんです。中学1年生のときに初潮を迎えてからはずっとナプキン派で。量が多かったので、ムレや漏れが当たり前で、生理は憂鬱なものだと思っていました。

2020年に緊急事態宣言が出て在宅勤務を余儀なくされたタイミングで、「いまなら使えるかもしれない」と思って初めて月経カップを使ってみたんです。タンポンも使ったことがなかったので腟に入れることに抵抗感もあったし、とにかくどう入れていいかわからなくて、最初は30〜40分もかかりました。

――初めてのときは心理的にも身体的にも抵抗がありそうですね。使い心地はいかがでしたか?

高島さん:1〜2回使ってみて「とてもいい!」と思いました。月経カップを使って不快感と行動制限が無くなったことで、「いままで無意識に生理で我慢してきたんだ」と気がついたんです。

ナプキンでムレやニオイを感じていたことや、生理期間中に温泉旅行がかぶったときもあきらめたりした経験もあったので。生理は病気ではないし、若いうちから毎月訪れるものなので、つらくても我慢してしまいやすいのだと思いました。

たまたま月経カップを使ったことで、生理の不快や我慢が楽になる成功体験をできたことは、人生観が変わるくらい大きなことでした。そのときに、月経カップだけでなく女性であることの我慢をなくして心地よく生きられることをライフワークにしたいと強く思いました。

――高島さんご自身の経験が月経カップづくりにつながっていったのですね。

高島さん:そこから、年齢、職業、生理の状況、出産経験の有無などいろんな環境の友だちや協力してくださる方々に生理についてインタビューをさせてもらいました。

「生理期間が3日間で、量も少なくナプキンは1日1枚で事足りている」とか、「一週間ずっと夜用ナプキンでないと凌げない」など、生理にかなり個人差があることを知りました。

月経カップによって生理が楽になる人が多くいると思ったものの、一方で月経カップにハードルの高さを感じている人がとても多いことを、改めて知りました。

“初めての人”が使いやすいデザインを追求

――“初めての人”が使いやすいデザインは、どのように追求されたのでしょうか?

高島さん:海外にはすでに多くの月経カップや月経ディスクがあったので、最初は50種類ほど取り寄せて試していきました

同じメーカーでもサイズ違いや硬さ違いなどいろいろあるのですが、「これだ!」と思えるピッタリの商品が見つからず、「ここをこうしたらいいのに」という点を反映させたくて、会社員の傍ら、いろんな人の協力を得て、3Dプリンタで試作品をつくり始めました。時間をかけて少しずつアイデアが形になっていきました。

実際に製造環境が整い、はじめてのハードルを下げられたと思える月経カップができるところまでいき、誰にも頼まれていない月経カップづくりを飽きずに2年もできているということは、心から自分がやりたいことなんだと気がついて起業しました。

――最初から協力してくれる方はたくさんいらっしゃったのですか?

高島さん:ありがたいことに、モニターやインタビューは合わせると100人以上の方が協力してくださったり、私の描いたスケッチを図面に起こしてくださった方、3Dプリンタで印刷してくださる方が見つかったりと、たくさんの方々に協力していただきました。

――高島さんの情熱に周りの方も応えてくれたのですね。月経カップづくりでむずかしい点はありましたか?

高島さん:月経カップそのものを理想の形にするのが大変でしたね。折りたたんだ状態で腟に挿入して、中で自然と開く硬さにするために、硬すぎず柔らかすぎずのバランスをとりました。

出し入れが大変なものもあったので、「初めての人が使いやすいように」ということを念頭に改良を重ねました。もし経血量が多くて満杯になって溢れてきても、小さい空気穴が開いていて、そこから自然に外へ出るので心配要りません。

吸水ショーツと併用していただくと、より安心で快適に過ごせます。生理期間の使い始めと使い終わりは煮沸消毒が必要ですが、生理期間中は毎日汚れを落としてから石けんで洗うだけなのでむずかしくありません。

――「使ったことのない人が使いやすい」デザインというのは嬉しいですね。簡単で快適とお聞きして、使ってみたくなりました。

高島さん:購入後もユーザーサポートとしてLINEの公式アカウントで個別の質問にお答えしています。いただいたご質問になるべく寄り添って、お客様がちゃんと使えるようになるまで伴走しています。

――何でも聞ける場があるのはいいですね!

高島さん:使い続けられなければ意味がないので、ユーザーサポートは欠かせません。

また、どれだけ快適に過ごせても環境優先で生活を犠牲にするのは嫌だったので、環境配慮と快適性を両立できる月経カップを開発しました。数年の耐久性があるので、ナプキンの代わりに使っていただくだけでかなりのゴミの削減につながります。

また、災害時にナプキン不足などが問題になりますが、月経カップなら洗うだけで繰り返し使えるので「備え」としてもおすすめです。防災用に用意されている方のお話も伺います。

――生理期間が過ごしやすくなるのはもちろん、環境面や防災面から見ても月経カップは女性の生活の質を上げてくれるアイテムですね。

生理について話しやすい文化づくり

――月経カップは、どのくらい広がってきていると感じますか?

高島さん:これだけ快適をもたらしてくれる月経カップですが、まだまだ広がっていないと感じています。

弊社のアンケート調査によると、20〜49歳の女性の認知度は50%くらいまで上がってきていますが、これはあくまで「名前を知っている」ということなので、「使い方を知っている」という人はさらに減ると思います。

まだまだ自分が使うものとして認識していないという印象なので、そこを広げていきたいです。

――使ったことのある方からは、どんなお声がありましたか?

高島さん:「生理中でも気にせず自転車に乗れる」「子どもをお風呂にいれるときの煩わしさが無くなった」「寝る時に漏れを気にせずに寝られるようになった」「温泉に入れる」など、たくさんのお声をいただいています。

嬉しいことに、イベントで購入してくださった方が「使いやすかったです!」と違うイベント出店の際に伝えにきてくださったり、「次にイベントに出るときはお店を手伝いたいです」と言ってくださったり。お客様自身が広げてくださることもあって、とても心強く、嬉しく思っています。

――製品の良さや高島さんの思いが伝わったのだと思います。

高島さん:嬉しいエピソードでした。月経カップの普及に加えてもう一つ私が取り組んでいるのが、生理の話をしやすくする文化づくりです。

日本では、小学生のときに学校で生理に関するハンドブックが配布されて読むだけで、そのまま初潮を迎えます。だいたいのご家庭ではお母さんが生理用品を買ってきて、そのままナプキンを使い続けると思うのですが、本当は月経カップなどいろんな選択肢があることを知ってほしいなと思っています。

私がたくさんの方にお聞きした生理のエピソードは、生理について話しやすくなるきっかけになればと思い、「わたしの生理」と題してサイトにまとめています。

――いくつか「わたしの生理」のエピソードを読ませてもらって、本当に個人差があるんだなと感じました。なかなか話しづらいことなので、まとめて読むことができて勉強になりました。他に何か取り組まれていることはありますか?

高島さん:大学で学生の方と生理を考える講義やプロジェクトが始まっています。若い世代の人はこれから閉経まで長いので、なるべく生理でつらい思いをしない未来を模索したいと思って取り組んでいます。

他には、イベントへの出展も行ってきました。印象的だったのは、婦人科クリニックに加え、お産のできる病院もなくなってしまった地域で開催された、地元女性のヘルスリテラシー向上のためのイベントです。

当社の月経カップだけでなく吸水ショーツなど他のメーカーさんも出店されていて、同じ想いを持った方々と何かをやるのってすごくいいなと思いました。

月経カップで生理期間を快適に自由に過ごしてもらうだけでなく、女性が楽になれる未来をつくることを目指して、これからも進んでいきます。


話し手

株式会社murmur

代表 高島華子

映像プロデューサーとして、ドキュメンタリー番組の制作やジャンル問わず映像の企画制作に携わる。2022年に退職し、現在は株式会社murmur代表として、身体と心の不快や不満を我慢しない未来をつくるため全力で走り続けている。


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この記事を書いた人

Ethical Leaf編集部

エシカルな生活を楽しむライフスタイル・マガジン『Ethical Leaf』(エシカルリーフ)編集部。 「日常のなかでふと気づく誰かのこと、環境のこと、世界のこと、地球のこと」をベースに、生活のなかに取り入れやすい(&心に留めておいてほしい)エシカル(倫理的な)情報を集めて発信中!

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